看護師の役割として重視されているのが、患者との接点を持つことであり、医療従事者の中で、最も患者が親しみをもって話ができる存在として位置づけられています。その役割を果たすことが仕事のやりがいともなるものの、現実問題として患者との付き合いが苦しく感じられてしまうケースもあることは否めません。
その典型例として知られてきたのが、モンスターペイシェントの存在です。モンスターペイシェントによって理不尽に伝えられる苦情をいかにして受け流すかは大きな課題であり、看護師にとって大きなトラブルの一つとして数えられています。
モンスターペイシェントは、看護師のメンタルを容赦なく痛めつけてきます。感情的にぶつかられると、ストレスは大きく気疲れするもの。家に帰っても休まらず、耐えきれない方も出てきます。人材不足が深刻化する看護業界において、モンスターペイシェントは看護師を苦しめ、場合によっては離職まで追い込む厄介な存在です。何の対策も取らなければ、続々とスタッフが辞めていく場合もあるため、病院側は早め早めに対策を講じなければなりません。
近年では、大病院を中心に警備員の配置が行われ、モンスターペイシェントの問題が収束できる可能性が見えてきています。しかし、必ずしもすべての病院でモンスターペイシェントへの対策が進んでいるわけではありません。未だに、多くの看護師が理不尽なクレームに頭を抱えています。もしモンスターぺイシェントに絡まれたとしても、周囲の仲間たちが守ってくれるなら、心のダメージはかなり削減されます。そのため、転職をするならなるべく人間関係が良好な職場を選んだ方が良いでしょう。